高い空の太く縁取られた黒い雲、
右下のとがった黒い形の絵からは、
障害を理由に教師から、
無理解と差別を強いられた少年の
重圧に堪える孤独と辛い心が見えていた。
「お母さん今すぐ学校に行って、
話し合いをしてきてください。
できればご主人も同伴する事をお勧めします。」
私からの突然の申し出に戸惑うお母さん。
「大事にはしたくはない・・・。」
「それで良いのですか?彼はとても辛くて苦しんでいますよ。」
その後、
及び腰の様子に見えていた?お母さん、
ご主人を伴って話し合いに行ったなら、
学校側はあっさりと事実を認め、
謝罪の言葉を口にしたと聞く。
よかった・・・・・・・・。
けれども、またしても、子どもの自殺のニュース。
そこには、
不安定でゆがんだ社会がいじめを作り、
大人たちが子どもたちにその矛先を向ける。
その子どもが同じ子どもたちをいじめて、
結局死にまで追い詰めるいじめの連鎖の構図が見える。

死に追いやった
全ての者たちを罰しての解決法だけでは
決して終わらない。
人の嗜好色の数と行動の巾は比例する。
沢山の色を許容できる人には、
戦う事・逃げる事・立ち止まる事を
上手に使い分けることが出来る柔軟さがある。
とことん戦って欲しかった。
とことん逃げて欲しかった。
とことん守りぬいて欲しかった。
1人の大切な命がかかっていたのだから・・。
・・・やりきれない・・・。
